- 不具合の症状
- エンジンが冷えている時にエンストしてしまう時がある。
エンジンが温まってしまえば、エンストせずに問題なく走行できる。 - 不具合箇所の予想
- 冷えている時エンストするのであれば、水温センサー故障の為、令間時の燃料増量してないのでは!
あるいは、AACバルブの詰まりでアイドル回転が低いか?
配線の不具合あるいはセンサーの異常など。
車を引き取りに行った時は、完全に冷えている状態。
エンジンスタート。
問題なく始動し、アイドルアップしチョークも効いている様子。
水温センサー故障の予想は外れた模様?
とりあえず工場まで走行してみる。
加速も問題なく、エンジンの調子は悪くない。
工場にあと僅かの交差点を発進しようとしたら、エンジンが息つきを起こして加速できない。
ガス欠みたいな感じ!アクセルを多少吹かしてないとエンジンが止まりそう。
でもなんとか工場に到着。
これだけはっきりした症状が出れば原因追求は簡単そう!
かなりエンジンが不調で、点火をミスしている感じはなく、ガス欠のような状態なので、燃料系のような気がする。
まずダイアグをチェックしてみるが、正常コード出力。
しばらくかけっぱなしにしておいたら、調子がよくなってしまった。
走ってみるが、調子良く加速も問題なし。直ってしまったらしい・・・・
これは不調時、燃料ポンプが止まっていたが、何かのきっかけでまた再始動したのでは?
フューエルポンプリレーの故障あるいは、ポンプ自体の不良だろか?
不具合が再現しそうもないので、完全に冷えるまでほったらかしておく。
完全に冷えたところで、今度はリレーあるいは、ポンプの不良を見極める為に、ポンプのカプラに検電ペンを 刺しっぱなしでテスト走行してみる。
ポンプに通電中はブザー音がするので、リレー不良なら、不調時には音 がしなくなるはず。
水温計が四分の一ほど上がった時エンジン不調に!前回とまったく同じタイミングで発生。
しかし検電ペンは鳴りっ放し、ポンプの音もしている。エンジンルームの燃料ホースにも張りがある。燃料は来ているのでポンプではないようだ。
結局エンジンストールしてしまった。
再度セルを回すとなかなか始動しないが、燃料ポンプは作動している。
しばらく繰り返すとエンジン再始動。その後走ると、案の定症状は消えてしまった。
どうやら、リレー&ポンプは「シロ」のようだ!
そうすると、あとはエアフロか?
エアフロはスロットルボディーと一体なので、
スロットルボディーアッセンブリーの交換になる。
過去にもエアフロを交換して直ったケースもあったのでエアフロの可能性は高いかも。
アイドル制御のAACバルブを掃除してみる。
結構汚れていたが関係なさそう。
良く見ると、水温に反応して、動くバルブみたいな物がある。
怪しそう!チョークの役目か?令間時と温間時で位置が変わっていたので作動はしていた。
ここで、これ以上時間を使いたくなかったので、スロットルアッセンブリーを中古に交換することに決定。
スロットルアッセンブリーを交換すると、「エフロセンサー」「スロットルセンサー」「AACバルブ」と「怪しい水温バルブ?」もいっぺんに交換することになるので、怪しい要素を一気に削除出来ます。
スロットルアッセンブリーを交換して、再テストしてみる。
とにかく、不具合状態になるのは一瞬しかないので、いろいろテストできないので困る。
しばらく走行したが特に問題なく、不具合も出ない・・・・と思った矢先、エンジン不調に!その後エンジンストール。
直ってない!
症状が出るタイミングが、エンジンがそこそこ温まった位に必ず出るので、
やはり水温に関係している感じだ。
そこで水温センサーの出力電圧を測定すると2.6Vだった。
エンジンストール後はなかなかエンジンが再始動しないが、しばらくすると必ずかかる。
これは、エンジンがかぶってしまった時のエンジンのかかり方にそっくりだ。
水温センサーがダメなんじゃねーの!
低温側に固定されているから、温まったころにかぶってしまうのでは!
でもその後直ってしまうのはなぜ?
そのまま水温センサーの出力電圧を測定する為に電圧計をつけっぱなしにして工場に戻る。
徐々に電圧は下がり、工場に着く頃には、1,1Vでした。
資料で、水温特性を調べると、20度で3V、80度で1Vなので、 すっかり温まっているので[1,1V]は悪くない数字である。
どうやら水温センサーの特性ずれが原因のようだ。
低温時は燃料増量されているが、温まっても燃料が濃く出ているので、かぶってしまいエンジン不調に!
その後温まりきった頃に水温センサー出力電圧もほぼ正常になってしまい、症状が改善されるようだ。
でも特性がずれてしまう事なんてあるのか?
とにかく水温センサーを交換してみよう。
その前にプラグを外してみると、真っ黒でくすぶっている。燃料が濃かったのは明らか!
プラグと燃料フィルターは新品に交換。
水温センサーを外そうとするが、水温センサーのネジが硬くて回らない。
まるでネジロックが効いてるような感じでいくら回しても硬いまま。
ヘッドがアルミなのでかじらないように慎重に回してやっと取れた。
水がすげー汚れてるぞ!
全くクーラントの緑色ではなく、まっ茶色+へどろ!錆付いて硬かったのか?
水は全部抜いて、ラジエター内も掃除し、クーラント交換!
外したセンサーを、試しに新品と抵抗値を比べてみると、ほぼ同じ・・・一瞬いやな予感がしたがそのまま交換。
再度テスト。
最初から電圧計をつけっぱなしで走る。
エンジンスタート前は、4,2V。
エンジンスタートすると見る見る電圧は下がって、少し走っただけで、2V付近に!
明らかに不調だった時より、早く下がっている。 ここで「不具合は絶対出ない!」と確信。
その後もエンジン不調にはならず、以前より軽く吹け上がるようになり、絶好調に!
やっと直ったぜ!・・
工場に戻って、取り外した水温センサーを見て、ふと思った。
センサーは壊れていないのでは!
クーラントがあまりにも汚れていて、 ごみがセンサー付近に溜まっていて、センサーに熱の伝わり方が遅くなっていたんじゃないの!
センサーの取付け位置が、水路の角ばった所にあってごみが溜まりやすそう!
そう考えると、エンジンが一瞬不調になってその後正常になる説明がつく!
多分センサーは壊れていなかったな!・・・